地道な積み重ねや積極的に行動することにより起こる必然のように思います。先月の初旬、京都市美術館でモネ展が行われるというこで、京都へ訪れました。そして、このような機会に京都へ行くならば訪れようと、リストアップしている建築物や感じの良いインテリアをもったお店の中から、大谷幸夫氏が建築を設計し、剣持勇氏がインテリアをデザインした国立京都国際会館、その中にある「グリル」というレストランのインテリアに触れたく、併せて訪れることにしました。
訪れる前にネット上の内容などから想像していた以上に、大谷氏が設計した建築の存在感や剣持勇氏がデザインしたインテリアのセンスから受ける感じ良さに感動の連続でした。そのような感動の中、その建物のメインロビー辺りにさしかかり、目の前に現れた大きな窓の外に広がる日本庭園へ目をやった瞬間、何か特別で不思議な気持ちに満たされました。そしてその日本庭園へ引き寄せられるように近づくとともに、その何か特別で不思議な気持ちにさせていた理由を頭の中で記憶をたどり、高倉健氏が出演している最も好きな映画のラストシーンに出てくる舞台と気づいた時、今までの感動を一瞬、吹き飛ばす何とも言えない素晴らしい気分が湧き上がりました。素晴らしい偶然。
それは、大げさで恐縮ですが、人生の思い出における最高の体験を築く為の無くてはならないエッセンスであり、その偶然は意図的に計らっても訪れず、ただ自分が引き付けられる魅力に素直に従い、余計なことは考えず、その場その場へ足を運び続ければ起こる必然のようにあらためて実感しました。何はともあれ、今回の旅も貴重な思い出となりました。