を考える。4年前から考えている途中経過を記す。
¨豊かになる仕組み¨まず豊かについての定義は、
1.継続的に仕事があり安定した生活+趣味に費やす給与があること。
2.家族と住まう住まいがあること。
3.自分と家族、そして近所の人々にとっての文化的及び運動的好奇心を満たす街であること。
4.自然を身近に感じとれる環境であること。
この豊かさを循環させる仕組みは、街に建つ一棟の建物から始まる。街に建物が建つことにより、街の景観の一部となり、その街に住まう人々、そしてその街を訪れる人々の風景となる。毎日の学習により思慮深く計画された建物が街に現れることは、その思いが強い分、街に住まう、訪れる人々の興味を引き付け、その一部の人々の話題となる。例えば、住まいであれば、「どんな家族が住むのだろう」店舗であれば、「どんなお店が入るのだろう」ともしくは設計者のごとく、建った建物に宿る施主の思いに想像をめぐらした会話が生まれるかもしれない。毎日の絶え間ない努力により思慮深く計画された建物は、その街に住まう、訪れる人々が興味をもてば人々の想像に直接つながるかたちで語りかけてくる。もしくは人と人が過ごす時間を彩るBGMのような存在ともなる。その一棟にそれだけの価値があり、その一棟とは違うかたちで価値のある一棟を建てる人々がいる。そして一棟の計画性から何十棟、何百棟が建つ街全体の計画性まで絶え間ない努力と深い思いでつくられた街は人に豊かさを呼ぶ。その一棟を建てる人が強い思いを持ち、その思いと同じぐらい強い思いで高い次元の仕事をする人をパートナーとする強い意識をもつ、建物を建てる人々の一人でも多くがそのような意識を持ち、実行していけば豊かさは循環すると思う。 人に豊かさを呼ぶ街は、住む人が生活を楽しみ、その人の子供が同じように住まいを構えたくなる。またまわりの地域の人々に訪れる楽しみを与え、その訪れる一部の人々の新しい生活の拠点となる。その価値を解かる、住む、訪れる人々の数に比例して、仕事が増え、自分の給与が街で使われ、自分の持つ財産の価値が高まる。まだ、人に十分理解してもらい、すぐ行動に移せる仕組みにはほど遠いが、この思いをかたちにしていき、豊かになる仕組みというものを模索する。ちなみにその可能性の一部を パリ の街に感じた。パリは現在、世界一まわりから訪れる人々が多い街。その街を構成するものは、何百年前に強い思いで計画された都市計画や建物であり、その建物に誇りを持ち、共存することに強い思いを持つ人々である。パリと日本の違いは、人の違いではなく、その人が育った環境によるその人の持つ思いによる違いだけだと感じた。だから日本にも可能性を感じる。日本で過ごす時間の価値を高めたく、今日も街に建つ一棟を一所懸命考える。
↑はるか遠くはモンマルトルの丘
橋の上から望む風景は特によかったです。(左 エッフェル塔)