今も、3月に訪れたHOUSE VISION展の余韻が残り、その余韻から休憩中のふとした瞬間や自社で新しく手がける住まいについて考えている最中にたくさんの想像が膨らむ。そして、あらためて、家について考えが膨らむ中、今回のHOUSE VISIONについて、いつも情報を得ているサイトで、その膨らむ考えにひとつの柔らかい形を与えてくれる評論に出会ったので、その形を得たきっかけとなった一部を引用させていただき、ご紹介したいと思います。
建築を専門分野とされる大西麻貴さんという方のレビューです。
引用させていただいたサイト↓↓↓
HOUSE VISON review
「家」の素晴らしいところはその切実さにあります。「家」は特別な存在です。美術館とも、図書館とも、市役所ともまったく違います。誰もが住むということを知っており、「家」だと思うだけで皆その空間を自分の身近に引き寄せて考えることができます。例えば、コップのなかに1:100の人間になって住んでみましょう、と提案すればきっと小さな子どもでも豊かに想像を膨らませることができるでしょうし、たとえ生活様式のまったく異なる異国の集落の家の写真を眺めたとしても、その暮らしに思いを馳せることができます。それは「家」がいつの時代も、誰にとっても、生きるということと直結するからであり、人生にとって最も基本的な空間体験として、深く記憶に刻まれる切実さがあるからなのではないでしょうか。 そうした「家」について、今一度問い直す場として計画されたのが、東京・青海で開かれた「HOUSE VISION展」(2013年3月2日-24日)です。原研哉さんディレクションの下、企業と建築家が集まり、コラボレーションをして、未来に起こりうるさまざまな可能性を引き受けられる新しい「家」の在り様が、1:1のスケールで展示されました。今回はそのなかのひとつ、伊東豊雄さんとLIXILによる提案について述べたいと思います。
LIXIL×伊東豊雄「住の先へ」