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リニューアルオープンした大阪市立 東洋陶磁美術館の記念特別展「シン・東洋陶磁―MOCOコレクション」行ってきました。
先ず、大阪の都心部に広がる緑と水の空間、中之島公園に位置する大阪市立東洋陶磁美術館についてご紹介します。
当美術館は、世界的に有名な「安宅コレクション」が住友グループから寄贈されたことを記念して大阪市が設立し、1982年11月に開館しました。
開館から40年以上が経ち、今回約2年間の改修工事を経て、リニューアルオープンすることとなった美術館です。
そして、このリニューアルオープンを記念して開催される本展では、大阪市立東洋陶磁美術館、通称MOCOが誇る「安宅コレクション」や「李秉昌コレクション」を中心に、当館所蔵の珠玉の東洋陶磁コレクション約380件が新たな装いで展示されています。
展覧会のタイトル「シン」には、新しいミュージアムとしての歩み、真の美しさとの出会い、そして心がワクワクする鑑賞体験という3つの願いが込められているようです。
当美術館の原点であり続ける珠玉のコレクションを、新たな魅力と価値とともに楽しめる「シン・東洋陶磁」を体感することができます。
陶磁器の作品を知り文化を学ぶことで、住まいとなる建物の設計・建築において、感性の磨き方や新しい発想の役立てた方に繋げて行きたいと考えています。
歴史的背景と伝統美に関する学びは、各時代・各地域の陶磁器の美しさや技術が、その時代背景や文化を反映していることを理解することに繋がり、建築においても時代や地域の特徴を取り入れたデザインや素材選びができるようになります。
伝統的な美しさを考慮して住まいとなる建物を考えることによって、例えば日本の伝統陶器の質感や色彩に近いものを内装や外装に反映させることができます。
また、素材と技術の理解は、自然素材の活用や手工芸の技術を活かしたデザインを取り入れるようになり、環境に配慮した持続可能な考えと繋がります。
さらに、色彩と形状の美意識を養うことで、陶磁器に見られる色彩や形状の美しさを、空間デザインにおいても活かすことができます。
そして、色の組み合わせや形のバランス感覚が磨かれることで、建築の色彩計画やインテリアデザインにおいて、伝統的な色使いや形状をモチーフにしたエッセンスを取り入れることも可能となります。
陶磁器の文化を学ぶことにおいても、住宅設計においても豊かな感性と独自の発想を取り入れた創造的なアプローチが可能となります。
見た目の美しさと実用性とのバランスが大切です。
まだまだ色々な文化から発信される沢山の作品に触れ、その関係性からそのバランスを学んでいきたいです。
文化的な深みと美しさを兼ね備えた住空間を提供することができるように、これからも成長していきたいと思います。
最後に当美術館のサイトから引用した展示構成を下記します。
1.天下無敵 – 安宅コレクションを中心とした中国・韓国の陶磁器の精華。
2. 翡色幽玄 – 高麗青磁の幽玄の美。
3. 粉青尚白 – 朝鮮時代前期の粉青と儒教的美意識の変容。
4. 清廉美白 – 儒教思想を背景にした朝鮮時代の白磁。
5. 優艶質朴 – 李秉昌コレクションによる韓国古陶磁の美。
6. 陶魂無比 – 日本陶磁器の独特の美。
7. 陶花爛漫 – 李秉昌コレクションによる中国陶磁の世界。
8. 喜土愛楽 – 現代陶芸に見る陶芸家の感情表現。
9. 明器幽遠 – 古代中国の副葬品「明器」の文化。
10. 天青無窮 – 北宋時代の汝窯青磁の深遠なる美。
11. 皇帝万歳 – 景徳鎮の元・明時代の最高級磁器。
12. 百鼻繚乱 – 沖正一郎コレクションの中国鼻煙壺の魅力。
13. 泥土不滅 – 現代陶芸に見る泥土からの創造の精神。