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- 令和6年度 秋期企画展 「高野山と世界遺産」
昨日、高野山を訪れ、奥之院までお参りした後、霊宝館にて行われている世界遺産登録20周年を記念した展覧会に行ってきました。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として高野山町石道と金剛峯寺がユネスコの世界遺産に登録され、今年でちょうど20年を迎えたということです。展覧会では、この世界遺産に焦点を当て、そこに関連する貴重な文化財が展示されており、当時作られたその作品の精巧さや想像力に非常に感銘を受けました。
特に印象的だったのは、建築や文化財がただの歴史的遺産としての価値を持つだけでなく、現代にも続く精神的なつながりを示している点です。永続的な価値を持つ作品とは、単に美しいデザインや機能だけでなく、そこに込められた信仰や歴史が融合しているのだと改めて実感しました。
展覧会には、高野山以外の世界遺産にゆかりのある文化財も展示されており、日本全国から集まった貴重な宝物が時代を超えて高野山に集う姿には、深い歴史の流れを感じました。
そして、特に心を打たれたのが、仏像と曼荼羅の展示でした。仏像の力強さと細部にわたる彫刻の美しさは、どの角度から見ても魅了されるものでした。それは単なる彫刻芸術を超えた、信仰と祈りが形となったものです。また、曼荼羅は宇宙観や精神世界を表現しており、その複雑な構図と色彩が、見る者に深い瞑想的な感覚を与えてくれたように思います。
高野町にある建物の一つひとつが時代を乗り越え、今もなおその存在感を放っている様子は素晴らしく、空間のデザインや構造に込められた意図がどれほど人々の心に響くかを考えさせられました。
高野山の文化財や建築物が持つ「永続的な価値」と「精神的なつながり」を通して、住宅づくりにおいても、長く住み続けられる家、そして家族の絆が深まる住まいを提案したいと強く感じた一日でした。
何と言ってもこんな山奥で自然豊かな場所に、歴史と文化と自然が融合した町がある事にいつ訪れても感服し、本当に気持ちいい空気を感じることができます。