期待膨らむガウディ展へ行って来ました!
リンク→https://gaudi2023-24.jp/
アントニ・ガウディの建築作品は、バルセロナ市内に広がり、その独自でユニークな造形は一度見たら忘れることができないほど多くの人々を魅了し続けています。特に、カサ・ビセンス、グエル公園、カサ・バッリョ、カサ・ミラ、そして未完のままのサグラダ・ファミリアなど、これらの建築物は世界遺産に登録され、その美しさや革新性が称賛を受けています。
今回のガウディ展は、未完のままとなっていたサグラダ・ファミリアに焦点を当て、ガウディの建築思想や造形原理を深く理解する機会となります。ガウディの創造性は、西欧のゴシック建築やスペイン独自のイスラム建築、そしてカタルーニャ地方の歴史や風土など、多岐にわたる要素を織り交ぜることで、時代や様式を超越した革新的な表現に到達していると思います。
当展示では、ガウディが図面だけでなく膨大な数の模型を制作するなど独自の制作方法に焦点を当てつつ、彼が「降誕の正面」を手がけるなど建築、彫刻、工芸を融合させた総合芸術志向にも光を浴びせているということで、100点を超える図面、模型、写真、資料と共に最新の映像が展示されており、ガウディ建築の奥深い世界に一歩踏み入ることができました。
これから住宅を作り住でいくうえで、このような作品を作る建築家の展覧会へ行く事により、以下3つ内容を考えることができました。
1. 独自性と環境調和の重要性:ガウディの建築作品は独自の造形美を持ち、同時に周囲の環境と調和しています。展覧会を通じて、建築において独自性を追求することの価値や、建物が自然環境と調和することが快適な生活空間を生み出す上で不可欠であることを学びました。これは住宅設計において、他者と差別化し、かつ自然と調和した住環境を構築する上での価値観に繋がります。
2. 多元性の融合:ガウディの作品は異なる文化や様式を融合させたものであり、それが彼の独創性を生み出しています。展示を通して、多様な要素を取り入れつつも統一感を持たせるアプローチが可能であることを理解しました。このアプローチは、異なる好みや必要に対応する住宅のデザインにおいて、柔軟性と調和を追求する価値観として具現化されます。
3. 総合芸術志向の採用:ガウディは建築、彫刻、工芸を融合させた総合芸術の手法を用いています。展覧会を通じて、建築プロジェクトにおいて細部まで芸術的な配慮をすることの重要性を学びます。住宅を設計する上で、建築だけでなく内装やデザインにもアートの視点を取り入れ、住まい全体が一体となった美的な空間を構築することの価値観が醸成されます。
もちろん、住まいへの考えは人の送ってきた人生の数だけ存在するので、住まいのかたちの正解は無く、その人の幸せに寄り添ったかたちが最適な住まいだと考えています。
ただ、その人の幸せに寄り添ったかたちの住まいをつくるうえで、このようなある分野をつきつめた専門家の作品や思想に触れることによって、その住まいを建てる人やまわりの人々との関係だけでは得ることのできなかったであろう潜在的なエッセンスが少しでも加わる効果も魅力的に思います。